『もしものかるた』は、日興美術の開発商品としては今までにない新しいジャンルの商品です。

2017年秋、大田区蒲田にある日本工学院専門学校のデザインカレッジでこのかるたに出会いました。
専門学生が工夫を凝らし、多種多様な卒業制作が展示されている中で、ひと際目を引いたのが、この『もしものかるた』です。
デザイン、コンセプト共に優れ、ありそうで無かった新しい視点を取り入れた企画に心を打たれました。

制作者の田中優貴さんは、もしものときに備えて、日ごろから災害に対する意識を高めてほしいという願いから制作に取り組み、
子供からお年寄りまで親しみを持っていただけるよう、かるたという形で表現することを選択したそうです。
この作品は、2018年の日本工学院専門学校デザインカレッジ卒業作品展において〝学校長賞″(最優秀賞)を受賞しました。

この作品を初めて見たとき、多くの方にこのかるたを知っていただきたいという強い想いに駆られ、製品化のご提案をしたところ快いお返事をいただくことができました。
この日から、カード、パッケージ、説明書に至るまで、何度も試作と改良、打ち合わせを繰り返し、ようやく製品としてかるたの最終形に辿り着くことができました。

かるたと言っても様々な種類がありますが、『もしものかるた』はただ遊んで終わりではなく、遊んだ後に何らかの“気づき”を感じていただきたいという願いがあります。
かるたで遊んで初めて知ったことがあったとか、防災について考え直すきっかけになったなど、いつ起こるかわからない災害に対して
それぞれの意識の向上に少しでも貢献することができたら、このかるたを製造した意義があるのではないかと感じます。

より多くの方にこの『もしものかるた』を使っていただき、災害に対する備えを大切な方と共有していただきたいと感じています。